2003-12-30から1日間の記事一覧

谷甲州「覇者の戦塵1944 インド洋航空戦」

「覇者の戦塵」シリーズ最新刊。話のあらすじとかはネタバレにつき伏せます。 「覇者の戦塵」シリーズが素晴らしいのは、軍隊という組織(ここでは1930年代-1940年代の日本軍)における技術の変化とその受容のプロセスをきっちりと描き出しているところだと思…

三浦建太郎「ベルセルク」26巻

相変わらず読ませるなー。 この物語、始まってからずっと「剣と魔法」ならぬ「剣と怪物」の世界だったわけですが、シールケが出てきたあたりで「剣と魔法と怪物」ものという感じになってきてます。まぁ、これまでも伏線としてこの世界の構造への言及がたびた…

西川魯介「なつめヴルダラーク!」

待ちに待った西川魯介の新作。いやー、イイ(・∀・)! いつもの一見するとお馬鹿で脳天気なお話に、無駄にペダンティックな小ネタをてんこ盛り、という西川テイストは健在です。特に今回は手塚治虫や梅津かずおの画風を模写したコマがあったりして笑えました(…

清原なつの「アレックス・タイムトラベル」

いつもの清原テイスト。淡々とした語り口、随所に込められたユーモア、声高に煽り立てたり悲憤慷慨するのではなく自然ににじみ出てくるおかしさと哀切さ。良作です。

清原なつの「千の王国 百の城」

SF好き、歴史好きにはたまらない短編集。アレクサンダー大王没後すぐの時代のアレクサンドリアの大図書館とか、火星のテラフォーミングと独立運動、とかいうキーワードにビビっとくる人は読むべきです。 作者は生物学関連(類人猿?)の研究者だそうで、そちら…

アン・ライス「ヴァンパイア・レスタト」

いまいちしっくりこなかった前作とは違い、登場人物が理解可能だったので非常に楽しめました。こっちで主役を張っているのは「狼殺し」レスタト、レスタトの母ガブリエル、そしてヴェネツィアの画家マリウスと、「神」や「悪魔」の存在を信じない人間中心的…

もうこんな日か……。

最近読んだもののレビューをつらつらと。